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第八章   ものづくり技術開発事例 

第二章 第八章 目次  
8.1 蜂の巣を工場で作る  8.2 畑違いの用途  8.3 アルミハニカム  8.4 再び塩ビハニカム  
8.5 汚水処理装置 8.6 ロールコア    8.7 再びアルミハニカム   8.8 フィルター   
8.9 サンドイッチ構造 8.10 我が立つところ深く掘らば・・・  
 コーヒータイム(9)上杉鷹山   執筆後記(第八章)

8.9 サンドイッチ構造

8.9.1 低級品に移行

サンドイッチ構造   ハニカムの用途はサンドイッチパネルの中芯材である。その他に用途があるとしてもそれらには代替品がある。当社がペーパーハニカムの販売を始めたとき、中芯材の用途は家具や建具が主であった。それらを作るとき 図8.3 のようにカマチや補強材を必ず使用する。従来はそれだけで成り立っていたのであり、その中間にハニカムがなくても一向にかまわない。それほど必要としないところだから、ないよりあった方がよい程度のものである。だからハニカムに強度など必要としない。そして未含浸樹脂の安物が出回ることになる。単なる詰め物だから、アンコ材などと軽蔑された呼び方をされる。なんとも情けない状況ではある。これではとてもサンドイッチ構造材の設計などという高級なことは全く縁がないものとなる。もともとシビアな設計を行い、厳格な品質管理のもとで行われる航空機の用途に開発されたハニカムは最初から用途転換を余儀なくされたのである。低級品が横行してくる環境でそれらとの競争を強いられることになった。

8.9.2 独自の構造材へ

FRPパネル使用例   将来大きな需要が見込めるということで開発を進めたものはことごとく消えていった。その最たるものが後述する「ハウス55」である。サンドイッチ構造が本命の用途だから、その方向で研究は進めてきた。しかしどんな製品を考えてもそれは当社の顧客と競合することになり、単に試作だけに終わってしまい製品化は夢に終わる。パネルの下請け加工をしてみてもそれが経営の主流にはなりえない。難しい技術を要する特殊なパネルを開発しても赤字が増えるだけである。既存の表面材や中芯材を使用してのパネルなら誰にでもできる。もっと何か画期的なものをと考え続け、そしてついに実現したパネルがオールFRPの大型パネルであり、図8.3の(1)に示す単純な構成である。中芯材も表面材も既成のものではなく、当社独自のものにする。中芯材は前述のFRPロールコア、表面材はガラスマットを使用し直接積層接着して表面材とする。パネルの製造可能な最大面積は5 m×10 m であり、まさかと思われるほどの大サイズである。輸送に問題があるから多くの場合切断してしまうが、「サンジェルG」と名付けられたこの商品は、まさに当社独自のサンドイッチ構造である。あの電柱のアンカーに端を発した開発がようやく日の目を見た感じである。FRP自体の優れた特徴はすでに知られている。それが軽くて剛性のあるサンドイッチパネルになった。すでに使用されている用途に加え、これからさらに発展してゆくであろう。

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