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番外編:死亡原因・命の危険度

1. 人が抱く最大の恐怖 2. 最も簡単な死亡統計 3. ガンの部位別ランキング 4. どこで亡くなるか5. 老衰 6. 不慮の事故 7. 交通事故 8. 家庭内の不慮の事故 9. 自殺の手段 10. 自殺の動機 
11. 死亡者の年齢分布 12. 詳細死亡原因ランキング  13. 万が一 

1.人が抱く最大の恐怖

  人は必ずいつかは死ぬ。老齢で死ぬならあきらめもつく。しかしまだまだ人生これからと言うときに突然、死と向き合わねばならなくなったとき、これは最大の恐怖である。「成功哲学」* という書籍には人が抱く六つの恐怖について大きい順に述べている。1.貧乏 2.批判 3.病気 4.失恋 5.老齢 6.死 であり、なぜか「死」が最後になっている。私なら「死」を一番にしたい。しかしながら自殺する人も少なからず存在することを考えれば、人によってこれらの順番は違うのかも知れない。
日本では年間百万人程度が死亡している。人はどういう理由で死んでいくのかを政府統計窓口を参照し分析してみる。昨年(2010)のデータの詳細はまだ発表されておらず、ここで使用するのは 2009 年のものである。しかし死亡統計は数年で大きく変動するものではないから、十分に現状を想定することができるであろう。
  *「成功哲学」:ナポレオン・ヒル著.柳平彬監修.田中忍訳.産業能率大学出版部刊

2. 最も簡単な死亡統計

死亡原因(全数 1,141,865 人)
項 目  絶対人数  人数対10万
 悪性新生物(癌)   349,238    273.5
 心疾患   183,493    143.7
 脳血管疾患   124,117     97.2
 肺炎   113,646     89
 老衰   39,201    30.7
 不慮の事故   37,756    30
 自殺     30,707     24.4
 腎不全   23,112     18.1
 肝疾患   16,217     12.7
 慢性閉塞性肺疾患   15,578     12.2
 他殺    479    0.37
 その他    207,338     162.9

 簡単なと言うより、死亡原因を大きな枠で分類したデータが右の表であり、死因のランキングである。2009年の日本の総人口は一億二千七百五十一万人であり、そのうちの約 0.9 %、百十四万一千八百六十五人が亡くなっている。死因トップの悪性新生物とは癌(ガン)のことである。なんでこんな意味不明の言葉を使うのかというと、国際的に比較するために WHO が定めた「ICD−10」という規格に基づいているからである。ICD−10 は 1990年の世界保健総会で採択され、わが国においては、平成7年1月1日から「ICD−10」に準拠した疾病及び死因に関する分類表」が使用されており、平成7年1月1日以降の死因統計はこれに基づいている。ガンの表現だけでなく他の疾病についても、日常使用する言葉とかけ離れているものが多くあり、実に分かりづらい。以下に述べるデータはそれらを出来るだけ分かりやすく翻訳?して表示する。全死亡者数から「老衰」「不慮の事故」「自殺」「他殺」の 4 項目を除けばすべて病気であり、その合計は 103.3万人となり、人は病気で死ぬのが圧倒的に多い。そして実に 34.9万人がガンで亡くなる。ではこのガンの内訳を部位別に分解しランキングしたのが下の表である。

 

3.ガンの部位別によるランキング                

ガン発症部位のランキング
(全 349,238人)
 発症部位  人数
 気管、気管支及び肺   67,583   19.3
 胃   50,017   14.3
 大腸   42,434   12.1
 肝臓 (肝及び肝内胆管)   32,725    9.4
 膵臓   26,791    7.7
 胆のう、胆管   17,599    5.0
 乳房   12,008    3.4
 食道   11,713    3.4
 前立腺   10,036    2.9
 悪性リンパ腫    9,857    2.8
 白血病    7,896    2.3
 膀胱    6,625    1.9
 口唇、口腔及び咽頭   6,546     1.9
 子宮    5,524    1.6
 卵巣    4,603    1.3
 その他のリンパ組織等    4,136    1.2
 中枢神経系    1,832    0.5
 皮膚    1,315    0.4
 喉頭     982    0.3
 その他の悪性新生物   28,883    8.3

 2009 年にガンで死亡した人は  349,238 人であり、病気で亡くなる約 100 万人のうち 34 % を占める。そしてガンの第一番はやはり肺癌である。ガン全体の約 20 % を占めており、その原因は煙草である。国際的にも WHO の試算があり、喫煙による肺癌死亡者数は全がん死の 17 % を占め、世界中で年間 130 万人ほどが肺癌で死亡している。日本では女性より男性が多い。しかしヘビースモーカーでも長生きする人もいるから、これには個人差があるようである。ガン全体としては、呼吸器系、消化器系、循環器系などがガンの部位として大半を占める。乳がんはもちろん女性だけの数であるから、12,008人はかなり高率である。右の表はそれぞれのガンの死亡者の実人数であり、当然ながらガンを克服した人は含まれていない。そういう人は圧倒的に多いはずであるが、その数は不明である。そして右の表のように細かく分類してもまだ「その他」に属するガン死亡者が23,883人 もいる。「その他のガン」とは何であろう。多分複数のガンにかかって、いずれにも分類できない部類のものかもしれない。ガンと癌は違うなどという説もあるが、そういうことをいわれても素人は困惑するだけである。そういう些細なことには眼をつぶることにしよう。

4.どこで亡くなるか

死亡場所(全 1,141,865 人)
 場 所  人数(人) % 
 病院    895,356   78.4
 自宅    141,955   12.4
 老人ホーム     36,814   3.2
 診療所     27,802   2.4
 その他     27,336   2.4
 介護老人保護施設     12,600   1.1
 助産所          2   -

さて、人々が死亡する場所はどこか。病気で亡くなる人が多いから当然病院がだんとつに多い。右の表はその死亡場所であるが、自宅で死亡するのはわずか12.4 % である。年齢別の死亡者数は後に述べるが、高齢者の死亡は年齢とともに急増する。故に老人ホームや介護老人施設で亡くなるのも当然かも知れない。「自宅で死を迎えたい」という話を聞くことがあるが、このデータを見る限りその希望をかなえられる人は少ないようである。

55

5.老衰

昔は人生 50 年といったものだが、2010 年の国勢調査では 100 才以上の高齢者が 47,100 人となっている。少子高齢化がいわれて久しいが、老衰という場合、何歳からなのであろう。高齢で病気を併発して死亡すればこれもまた死因の判別は難しいであろう。病死か老衰死かは医者の判断にまかせるしかない? これも判別できなければ「その他」に分類されるのだろうか。後に述べる年齢対死亡者の統計では老衰は 80 歳からのデータしかない。 

66

6. 不慮の事故

不慮の事故>(全 37,756 人)
原 因  人数(人)  %
  窒息    9,401   24.9
  転倒・転落    7,312   19.4
  交通事故    7,309   19.4
  溺死    6,435   17.0
  対物、対動物    1,875    5.0
  火災・熱    1,364    3.6
  中毒      978    2.6
  低温暴露      873    2.3
  過労死       64    0.2
  感電      47    0.1
  その他    2,097   5.5

  不慮の事故に対する項目は多彩である。一番多い窒息は簡単にいえば「のどつまり」である。飲食物や異物を飲み込む幼児や、さらに老人が飲食物の「のどつまり」で死亡する場合が多い。または嘔吐物で詰まらせる場合もある。転倒・転落は階段からだと思われるが、信じられないことに同一平面上で転倒して死亡する事故が多いのである。または建物から、つまり屋根から落ちたという場合である。バリアフリーが十分でも高齢になればあまり意味がないのかも知れない。交通事故については、次の項で説明する。溺死は海、河川などだが、なんと家庭内での溺死(風呂)も多いのである。対物、対動物は物にぶつかるまたは動物に遭遇(熊、猪、その他)する場合であろう。火災は火事以外に高温の物体に接触した場合も含まれる。低温暴露は冬山登山での事故、あるいは液体窒素など低温物質を取り扱う場合の事故などがある。過労死については、元のデータにそのような表現はなく、「無理ながんばり、旅行及び.....」などとものすごく長たらしく分かりずい表現をしているが、一言で言えば「過労死」だろうと勝手に解釈した。感電は文字通りであるが、雷に撃たれる場合も入るのかもしれない。この不慮の事故にも分類不可能なものが多いのであろうか、「その他」の数が大きい。

77

7. 交通事故

交通事故(全 7,309 人)
原 因 人数(人)
  歩行者   2,464   33.7
  乗用車乗員   1,654   22.6
  自転車乗員   1,113   15.2
  オートバイ乗員   1,052   14.4
  軽トラック乗員     205    2.8
  水上交通事故     201    2.7
  大型輸送車両乗員      83    1.2
  航空機事故      19    0.2
  バス乗員       9    0.1
 その他陸上交通事故     509   6.9

交通事故による死亡はもっと多いはずと思っていた。実は 1995 年(16年前)の交通事故死亡者は15,147人であったが、年々直線的に減り続け、現在は約半分になった。いずれの事故もほぼ半減しているが、なかでも自動車乗員死亡者の減少率が大きい。シートベルト着用・酒酔い運転の罰則強化の効果であろう。。それでも乗員死亡は二番手である。航空機事故による死亡者は多いように感じるが、実際はほとんどないに等しい。そして無防備の歩行者が一番命を落としている。

88

8. 家庭内の不慮の事故

家庭での不慮の事故(全12,783人)
原 因 人数(人)
 不慮の溺死   3,964   31.0
 不慮の窒息   3,856   30.2
 転倒・転落   2,679   20.9
 火、火災   1,162    9.1
 中毒    555    4.3
 高温接触(熱湯)    121    0.9
 その他    539    4.2

先の「 4. どこで亡くなるか」では自宅が 141,955 人であった。この中でも病気による死亡がほとんどであるが、実は不慮の事故が 9 % を占める。安全であるはずの家庭内で不慮の事故が12,783人とは驚きである。なんと交通事故の 2 倍弱である。データで見る限り、家にいるより外にいた方が安全ということもできる。しかしそれは間違いであろう。道路にいる人々より家庭にいる人々が圧倒的に多いと思われるからである。不慮の溺死とは、浴槽に転落した場合、または浴槽内での溺死などである。これがまた歩行者の交通事故より多い。交通事故で死亡すればニュースになるが、家の浴槽で溺れ死んだというニュースは聞いたことがない。数字だけで見れば家での溺死は歩行者の交通事故の 1.6 倍になる。家の中は危険がいっぱいである。 6. でも述べたように「不慮の窒息」や「転倒・転落」は当然家庭内でも起きる事故を含んでいる。家庭内事故は乳幼児にも若干起きるがすべての事故において、高齢者になるほど圧倒的に増えていく。家庭内事故は高齢者が起こし、高齢者専用の事故でもある。

99

9. 自殺の手段

自殺の手段(全 30,707人)
手 段 人数(人)
  首つり  19,880   64.7
  ガス、CO   4,348   14.1
  飛び降り   2,387    7.8
  溺水、溺死    896    2.9
  刃物(自傷)    686    2.2
  飛び込み    685    2.2
  煙、火    492    1.6
  薬    408    1.3
  農薬    406    1.3
  その他   519    1.7

  日本で自殺する人の人数は長年 3 万人/年程度で推移している。そして自殺の手段は多種多様であるが、そのなかで、だんとつに首つりが多い。ひも一本あれば確実、簡単、苦痛なしにできる ?  とにかく圧倒的人気?である。
「ガス、CO」は一酸化炭素であり、練炭車内自殺もこの部類である。飛び降りは無関係な他人を巻き込む可能性がある。首つり、ガス、飛び降りは自殺の三大手段であり、他を断然引き離している。自殺の名所になっている「樹海」での自殺はこの統計にそれらしきものは出てこない。飛び込みには電車への飛び込みや、河川への飛び込みである。その他の自殺手段には拳銃やライフル、詳細不明の銃器そして化学物質や鎮痛剤、アルコール、有機溶剤、車の衝突、麻薬、薬、爆発物などがある。ここに上げた種類以外に「その他」があるが、どんな方法なのか私には思いつかない。

10

10. 自殺の動機

自殺の動機(全 30,707人)
原 因 人数(人)
  健康問題   15,867   51.7
  経済・生活問題   8,377   27.3
  家庭問題   4,117   13.4
  勤務問題   2,528    8.2
  男女問題   1,121    3.6
  学校問題    364    1.2
  その他   1,163    3.8

 「人はなぜ自殺するのか」ということを、ここで論ずることはやめよう。答えは簡単には見つからないと思うし、人を納得させる自信もない。ただ右の表に見るように自殺の動機を見るだけで、おぼろげながらでも理解できるかもしれない。だがその動機は生きてる人が後から付けたものであり、本当の動機は死亡した本人しかわからないであろう。病気がちの人が自殺した場合、病苦を動機と片付けるかもしれないが、別の動機がないとはいいきれない。ここでも単純に分類できない複合した沢山の動機が一緒になっているかもしれない。人はなぜ自殺するのか、無理矢理答えるとすれば「人生に絶望した」ということであろうか。しかしその絶望の内容は千差万別である。

11

11. 死亡者の年齢分布

高齢者になれば病気がちになり、当然ながら死亡者も多くなる。年齢別に死亡者のデータをグラフにしたのが図1であり、それをはっきり読み取れる。このグラフは等分目盛りではなく、対数目盛りを使用しているから、数の小さい部分もはっきり読み取れる。15歳から30歳代の死因のトップは自殺である。9 歳以下または75歳以上は自殺のデータがない。また老衰は 80 歳以上である。45 歳から急激に死亡者がふえるが、対数目盛では一瞥で読み取ることはできない。それが分かるように 等分目盛りで図 2 に全死亡数を表し、同時に全人口も併記した。60 歳代からの人口が急激に減っているのに、逆に死亡者数が急増しているから、率としてはかなり大きくなる。しかし80歳代からは死亡者数が激減するが、高齢者の人口も減っているから当然である。
年齢別・死因別死亡人数


12

12. 詳細死亡ランキング

  2009 年に我が国では百十四万一千八百六十五人が亡くなっている。その死亡原因の大枠を最初に示したが、大枠過ぎて詳細ランキングは不明である。それを明らかにしたのが次の表である。原因を細かく分解すれば、病気だけでもかなりな数になる。トップの肺炎もウィルス性肺炎、細菌性肺炎、マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎などに分類され、それぞれの肺炎がさらにまた細菌やウィルスによって分けられる。このように細部に分類して順位を調べてもあまり意味がない。下の表程度が限界であり、トップの悪性新生物(ガン)が 23 の項目にわかれている。それでも肺癌は三位である。


死亡原因・詳細ランキング (全数 1,141,865 人)  2009年
No 大分類 原 因 No 大分類 原因
 1  呼吸器系の疾患母  肺炎  112,004  不慮の事故  特定不明   4,656
 2  循環器系の疾患  脳梗塞  72,238   55  腎尿路生殖器系の疾患  その他   4,616
 3  悪性新生物(ガン)  気管支炎及び肺  67,583   56  悪性新生物(ガン)  卵巣   4,603
 4  循環器系の疾患  心不全  63,101   57  神経系の疾患 パーキンソン病   4,580
 5  悪性新生物(ガン)  胃  50,017   58  悪性新生物(ガン)  リンパ組織   4,136
 6  呼吸器系の疾患  その他  44,305   59  腎尿路生殖器系の疾患  急性腎不全   4,021
 7  循環器系の疾患  急性心筋梗塞  43,209   60  腎尿路生殖器系の疾患  糸球体疾患   3,653
 8  徴候/症状/異常臨床所見  老衰  38,670   61  循環器系の疾患  心筋症   3,584
 9  循環器系の疾患  脳内出血  33,002   62  神経系の疾患 アルツハイマー病   3,460
 10  悪性新生物(ガン)  肝臓  32,725   63  循環器系の疾患 高血圧性心疾患   3,374
 11  循環器系の疾患  虚血性心疾患  32,272   64  循環器系の疾患  その他   3,187
 12  自殺 自殺  30,707   65  消化器系の疾患  胃潰瘍   3,166
 13  悪性新生物(ガン) 大腸(結腸)    28,692   66  循環器系の疾患  その他   2,849
 14  悪性新生物(ガン)  膵臓  26,791   67  新生物(ガン)  中枢神経系   2,645
 15  悪性新生物(ガン)  その他  23,883   68  血液及び造血機の疾患  その他   2,386
 16  循環器系の疾患  不整脈(心疾患)  23,214   69  循環器系の疾患 慢性リウマチ疾患   2,298
 17  消化器系の疾患  その他  19,144   70  呼吸器系の疾患  喘息   2,139
 18  悪性新生物(ガン)  胆のう、胆道  17,599   71  感染及び寄生虫症  腸管感染症   2,108
 19  呼吸器系の疾患  急性気管支炎  15,359   72  神経系の疾患  脊髄性筋萎縮症   1,949
 20  代謝疾患  糖尿病  13,987   73  感染及び寄生虫症  呼吸器結核   1,935
 21  循環器系の疾患  くも膜下出血  13,923   74  悪性新生物(ガン)  中枢神経系   1,832
 22  循環器系の疾患  大動脈瘤  13,904   75  血液及び造血機の疾患  貧血   1,654
 23  悪性新生物(ガン)  大腸(直腸、S状)  13,742   76  精神及び行動障害  その他   1,450
 24  腎尿路生殖器系の疾患  慢性腎不全  13,613   77  不慮の事故  火災、煙、火   1,364
 25  徴候/症状/異常臨床所見  その他  12,364   78  悪性新生物(ガン)  皮膚   1,315
 26  悪性新生物(ガン)  乳房  12,008   79 皮膚及皮下組織の疾患  同左   1,154
 27  悪性新生物(ガン)  食道  11,713   80  悪性新生物(ガン)  咽頭    982
 28  感染及び寄生虫症  敗血症  10,251   81  不慮の事故  有害物質の中毒    978
 29  悪性新生物(ガン)  前立腺  10,036   82  先天奇形、染色体異常  心臓の先天奇形    738
 30  悪性新生物(ガン)  悪性リンパ腫   9,857   83  感染及び寄生虫症  B型ウィルス肝炎   633
 31  不慮の事故  窒息  9,401   84  呼吸器系の疾患  インフルエンザ   625
 32  消化器系の疾患  肝硬変  8,662   85  呼吸器系の疾患  急性気管支炎    596
 33  循環器系の疾患  慢性心内膜疾患  8,371   86  先天奇形、染色体異常  その他    558
 34  悪性新生物(ガン)  白血病  7,896   87  他殺  他殺   479
 35  不慮の事故  転倒・転落  7,312   88  出産前後の病態  呼吸障害    366
 36  不慮の事故  交通事故  7,309   89  神経系の疾患  髄膜炎    319
 37  消化器系の疾患  その他(肝疾患)  7,307   90  先天奇形、染色体異常  循環器先天奇形    314
 38  新生物(ガン)  その他  7,191   91  感染及び寄生虫症  ウィルス肝炎    308
 39  神経系の疾患  その他   6,935    92  先天奇形、染色体異常  その他    283
 40  悪性新生物(ガン)  膀胱  6,625   93  感染及び寄生虫症  その他の結核    224
 41  代謝疾患  その他  6,584   94 徴候/症状/異常臨床所見  乳幼児突然死    157
 42  悪性新生物(ガン)  口唇、口腔、咽頭  6,546   95  出産前後の病態  その他    106
 43  循環器系の疾患  その他  6,509   96  出産前後の病態  血液障害     99
 44  不慮の事故  溺死、溺水  6,435   97  先天奇形、染色体異常 消化器系先天奇形    94
 45  消化器系の疾患  ヘルニア、腸閉塞  5,893   98  先天奇形、染色体異常  神経系先天奇形    83
 46  精神及び行動障害  認知症  5,635   99  出産前後の病態  妊娠障害    72
 47  悪性新生物(ガン)  子宮  5,524  100  妊娠、分娩及び産褥  同左    61
 48  筋骨格、結合組織疾患  筋骨格系疾患  5,195  101  出産前後の病態  感染症    54
 49  腎尿路生殖器系の疾患  腎不全  5,109  102  耳及び乳様突起の疾患  同左    17
 50  不慮の事故  その他  4,957  103  眼及び付属器の疾患  同左    6
 51  感染及び寄生虫症  その他  4,806  104  出産前後の病態  出産外傷    2
 52  感染及び寄生虫症  C型ウィルス肝炎  4,725        
 53  循環器系の疾患  その他(心疾患)  4,696        

13

13. 万が一

命の危険度(対1万人)
項   目  人 
 全死亡  89.55
 病気  (85.7人)
  ガン  27.4
  心疾患  14.4
  脳血管疾患  9.7
  肺炎  8.9
  腎不全  1.8
  肝疾患  1.3
  その他  22.2
 老衰  3.1
 自殺  2.4
 他殺  0.04
不慮の事故  (3.01人)
  窒息  0.7
  交通事故  0.6
  水死  0.59
  転倒・転落  0.57
  火災  0.19
  中毒  0.076
  その他  0.36

「万が一」とはそれが起こる可能性は非常に少ないが起こることを仮定する場合に言う言葉である。「万に一つ」ということであり、これまで示した統計のうち、死亡原因を絞り「対一万人」として右の表に示した。2009 年度は一万人当たり 89.55 人が死亡しているということであり、「万が一」より遙かに大きい。しかしこのような計算は数字遊びになりかねない。厳密に計算するなら、前項で述べた年齢別で考えなければならないであろう。年齢別で計算すれば 35 歳付近では  7.2 人と少なく、80 歳前後では 472 人と急増する。もしかして死ぬかも知れないという危険性はとても「万が一」どころではない高率である。ただし死亡の原因を単独で見れば「万が一」に該当するのは極めて少なく、「万が一」の分岐点は前項の表で見れば 24~25 位あたりである。24 位の腎尿路生殖器系の疾患-慢性腎不全は何となくわかるが、 25 位の「徴候/症状/異常臨床所見」はよく分からない。「ICD-10」によると、この項目には他に 8.「老衰」や 94.「乳幼児突然死」などがあり、25 位のその他は「異常検査所見で他に分類されないもの」となっている。要するに原因不明の死亡と言うことであろう。この原因不明の死亡が「万に一つ」のケースというのもなんとも奇妙である。個別の死亡原因でみれば 25  位以下の原因はすべて「万が一」以下であるが、これも総人口を基準にしての話である。自殺や交通事故、火災などは総人口を使用してもいいかもしれない。しかしたとえば老衰は当然高齢者が対象である。右の表では3.1人であるが、 80~84 歳の人口は430万人、そしてこの年齢帯での老衰死は20万人である。これを「対1万人」に換算すると 465 人となる。故に項目によっては、それに適した対象人口を選択しなければ、意味がない。しかし殺人は全人口を対象にしてよいであろう。それは 0.04 であり、通常は貴方が殺人の犠牲者になることは、ほとんどあり得ないのである。しかしである。人に恨みを買うような行動を習慣にしているようでは例外になるであろう。無差別殺人もあるが、多くは知人関係や家庭内で事件が起きるのである。

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