ものづくり技術手帳

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第七章 ものづくり周辺

第七章 目次  7.1 特許   7.2 財務諸表   7.3 直接原価計算   7.4 製図の基礎  7.5 接着の基礎 
 7.6 物理定数   コーヒータイム(8) 杉原千畝    執筆後記(第七章) 

7.4 製図の基礎

 製図は意思の重要な伝達手段であり、その描き方はJISで決められている。それを読む方もまたそれを認識していなければならない。短歌や俳句には字数や季語が決められているように製図にも描き方の規則がある。初めての人に何も教えず、歯車やねじの図を書かせると、すべての歯やネジの溝を描くであろう。この無駄な努力を捨て、簡略、省略、表示法の統一などを取り決め共通の認識のもとにそれを利用する、それが製図というものである。そして製図も一つの学問であり、それなりの覚悟をしなければ簡単には身につかない。しかしほんのさわり程度でも知っておく必要があり、それを知ることで、深く学ぶきっかけにもなる。製図といえば、以前はドラフターを使うしかなかったが、現在はパソコンで自由に描ける。単なるトレース的な作業なら難しいことではない。しかし製図ということは設計抜きに考えられず、それは非常に多くの知識と知恵と経験がなければ、なし得ないことである。それについて述べることは別の分野になるので、ここでは製図の初歩と描かれた図面を読むということについてのみ簡単に紹介する。

7.4.1 図面に関する規格類

IS全体の部門分類は表7.1のようであり、JIS規格の番号の最初に記される。図面の描き方に関しても表7.2のように各種のJIS規格がある。また単に機械図面といってもそれには次のような多くの種類がある。 1.組立図 2. 部品図 3.作業工程図 4.電気配線図 5.配管図 6.系統図 7.基礎図 8.配置図9. 装置図 10.外系図 11.その他 。 各種JIS規格は日本工業標準調査会(JISC)のホームページから閲覧することができる。日本規格協会(JSA)のホームページからは閲覧不可、購入のみである。

JISの部門分類

機械製図に関するJIS

7.4.2 第三角法

  サイコロの6面のように物体にも必ず6面があり、それぞれを平面に表すことが出来る。それを図面にどのように描くかが決められており、その一つが第三角法というものである。図7.7@のように平面を4つに仕切り、第1角、第2角というように名称をつけ、第3角に物体をおいて、投影図を描くから、第三角法という。それぞれの面にAのように番号をつけ、その展開図がBである。A において矢印の方向から見た面を正面図とする。
上から見た図は正面図の上に描き、左から見た図を左に描く、要するにBのように展開し、見たとおりの位置に描く。その具体例は図7.8である。品物Aを矢印の方向から見た面を正面図として展開した図である。なお背面図は左右どちらでも良い。これが原則であり、通常正面図を基準とし、正面図とか側面図などの説明は図面には書かない。しかしあくまでも原則であるから、これ以外の位置に描いた場合は、正面図であるか側面図であるか等を明示する。また6面全部を描く必要はなく、通常は正面図、上面図、右側面図のみ描かれることが多い。しかし中には二つまたは一つでも良く、ボルトなどは正面図一つで十分である(図7.25参照)。一つの図でも分かるような描き方が決められており、それは順次説明する。また物品のどの面を正面図にするかは、図面を描く側の自由である。ただし、これもより多くの内容を説明ができる面を正面図にすることである。

三角法

7.4.3 用紙の種類と尺度

用紙のサイズはA系列を使用する。
図面は横長に用いる。ただし A4 の場合は縦長でも良い。紙の大きさにより、最小 0.5 mm 幅の輪郭線を設け、その余白は紙の端より 10 または 20 mm とする。図面の右下には表題欄を設け、図面番号、図名、企業名(団体名)、責任者、図面製作年月日、尺度、投影法などを記入する。推奨尺度は次のようになっている。これ以外を使用する中間の尺度もJIS Z8314に指定されている。
尺度: 現尺;1:1
倍尺;50:1,20:1,10:1,5:1,2:1
縮尺;1:2,1:5,1:10,1:20,1:50,1:100,1:200,1:500,1:1000,1:2000,1:5000,1:10000

用紙のサイズ

7.4.4 線の種類

線の種類 製図に用いる線の種類と用法を 表7.4 に示した。太さの比率は細線 1、太線 2、極太線 4とし、同一図面では太さを統一し明確にする。極太線を除けば線の太さは同一図面では細い線と太い線の二種類になるから、区別は容易になる。線の太さの基準は次のようであるが、図面の大きさに応じて使い分ける。
0.13, 0.18, 0.25, 0.35, 0.5, 0.7, 1.0, 1.4, 2 (mm)
図面においては説明文はもとより、線が命である。一本の線が表す内容は極めて重要であり、不明な線を描いたり読めなかったり、ということがないように訓練が必要である。しかし規格はあくまで原則であり、規格外の線を使用する場合は誤解を招かないよう、文字で注釈を入れる。線の使用例を図7.9 に示す。平行線の間隔は線の太さの3倍以上とする。密集する交差線線と線のすきまは0.7 mm 以上が望ましい。密集する交差線の間隔は線の太さの4倍以上とする。多数の線が一点に集中する場合は線間隔が線の太さの約3倍になる位置で線を止め点の周囲をあける。
(右図)

線の用法

7.4.5 図形の表示法

 三角法に忠実に従えば 6 面図になるが、それでは同じような図面を二重に描くことが多くなる。故に大抵は図7.10 @の三面図で十分であり、正面図、平面図、右側面図が標準形となる。Aのように二面図で済む場合もあり、この場合は正面図と他1図となる。また円筒、棒状、角柱、平板等はBのように一面図で十分であり、その断面形状は 表 7.5 のような寸法補助記号を付加することで、立体であることを表現できる。 しかしこれもあくまで原則であり、すべての物体が六面つまり六方向から見て分かりやすく説明できるとは限らない。その場合は見る方向の角度を変えて投影図を描く。これを補助投影図(図7.10C)という。さらに長い棒状品や対称図形などは省略法があり、その一部を図7.11に示す。Bのような対称図形では中心線の両端に短い平行線で対称であることを表すかまたは中心線よりわずかはみ出して描く。その他 1. 回転投影図、 2. 局部投影図、 3.部分投影図 4.部分拡大図 5.展開図 などの簡略図法がある。これらはその名のとおりであり、その幾つかの例を図7.12に示す。回転投影図は品物の一部にある角度があるものについてその部分を垂直または水平の中心線上まで回転することで実形を図示するものである。局部投影図は穴や溝など一局部の形の図示だけで足りる場合は、その部分のみ表示する。主投影図との関係を示すためにそれから中心線で結ぶ。

図面の表示法

省略表示法

各種投影図

7.4.6 断面法

全断面図法 複雑な品物はその外形図だけでの表示には限界がある。図によってはかくれ線が多くなりきわめて不明瞭な図になる。それで品物を仮想的に切断し、切断した手前の部分を取り除き外形線を描く断面法という手法がある。図7.13A図のように品物を真っ二つに切断するとその断面はB図のようになる。このように品物全体を二つに切断して図示する方を全断面法という。しかしB図のままではなんとも落ち着きが悪い。それで先方の外形線を描くとC図となり全断面図が完成する。この断面法には他にも次のような一般的な原則がある。
1. 切断面はいくつ設けても良い。切断面の外形線、中心線を描く。
2.切断しても意味のないもの(リブ、アーム、歯車の歯、軸、ピン、ボルト、ナット、座金、小ネジ、リベ ット、キー、鋼球、円筒、ころ)などは長さ方向には切断しない。
3. かくれ線は必要最小限にする。 4. 必要に応じ切断面にハッチングを施す。同一部品の切り口は同じハ ッチングとし、段差のときはハッチングをずらす。隣接する切り口はハッチングの間隔や方向を変える。
5. 切断面の位置を示す場合は細い一点鎖線を用い両端及び切断方向の変わる部分を太くする。投影方向を 示す場合は支持線の両端に方向を示す矢印をつけ英大文字を記入する。相当する切断図にその旨を記入す る。図 7.14の局面断面図、角度断面図及び組み合わせ断面図を参照。
6.ガスケットや薄板、形鋼などの切断部はその厚さに関係なく太い単線で示す。切り口は黒く塗りつぶす。
  切り口が隣接するときは隙間を 0.7 mm 以上あける。誤読の恐れがあるときは引き出し線で品名を示す。
  図 7.14 薄肉部の表示を参照。

断面法

7.4.7 寸法線及び記号

図面を描いたら大きさや位置を明示しなければならない。それが寸法の記入であり、図7.15 は寸法記入の一例である。常識的な判断で理解可能であるが一応取り決めについて述べる。
1. 寸法はなるべく寸法補助線(引出し線)を用いる。
2. 単位はmm とし、表示はしない。
3. 数値はなるべく寸法線の中央に記入する。数字の向 きは 図 7.15@ に示したとおりとする。
4. 角度には( °)の単位を付ける。
5. 同じ穴が複数あるとき、その数字と×の記号のあと に続けて表 7.5 のような補助記号をつける。キリの場合はφはつけない。(図7.15C参照)
6.寸法は重複して記入しない。正面図にできるだけ集中表示し平面図等に二重に数字を入れない。
7. 板の図面で板の厚さを表す場合、図中または図の付近に数値の前にtを記す。
8.寸法は計算で求める必要のないように記入する。
9.円弧の長さを表すときは円弧と同心円の円弧を寸法線とし、数字の上に記号 ⌒ を付ける。

各種補助記号

寸法記入例

7.4.8 寸法公差とはめあい

(1) 寸法公差
図を描き寸法を入れてもまだ完全ではない。寸法に公差(寸法の許容差)を入れなければ想定した製品にはならない。しかし毎回公差を入れるのもやっかいであり、それを解消するのが普通許容差である。たとえば寸法精度をあまり気にしない加工品の場合、単に 50 と記入するだけで、そこそこの精度に指定することに統一しようといわけである。 それが 表7.6 であり、個々の図には記入せず、図面内に JIS B0405 m のように記載するか上の表の級を取り出し表示する。
もっと精度を上げる加工を指示する場合は当然 50±0.01のように公差を指定する。加工精度を上げればそれだけ、加工費も高くなり、無用な精度を要求することにならないようにする。

(2) 嵌め合い
穴Hの寸法許容差穴と軸を合わせるとき、その隙間に関する公差の関係を嵌(は)め合いという。緩い嵌め合いをすきまばめといい、きついはめあいをしまりばめ、その中間を中間ばめという。これにも常用する嵌め合の精度が決められている。たとえば穴の径を45 とし、軸の径を 45 とするとき、記号で次のように指定できる。
すなわち穴の指定は 45 H7、軸の指定は 45 h6 というようにである。
H7 や h6 という記号に対応する数字は JISB-0401 に数表として規定されており、その一部を表7.7に示す。穴については
A,B,C,....H....ZA,ZB,ZC の 24 種でさらにそれを3から9程度に分割し、精度の範囲を割り当てる。
軸についても a,b,c,....h......za,zb,zc と穴の場合と同じであり、軸径については 0 から最大 3150 mm まであり、これら全部の指定範囲の数は 4000 弱にもなる。しかし通常多く使用される範囲は表 7.8 や表 7.9 である。寸法公差記号があまり多いのでその記号だけでは、それを見る度に表を参照しなければならなくなる。そのため次のように括弧をつけて次のように数字を記入する。(JISZ8318)
寸法公差の記入例:

7.4.9 表面性状

表面性状の図示法 金属材料を機械加工すれば表面には必ず凹凸が出来る。この時の微細な凹凸を表面粗さといい、全体的に大きな凹凸をうねりという。刃物の動く方向には当然に筋目ができ、その筋目の方向を筋目方向という。このような表面の状態を以前は「面の肌」と言っていたが、JISが数度にわたり改正され、現在は「表面性状」という。
以前の表示記号は図7.17のような三角記号▽を並べその数で粗さの程度を表していた。2003 年に JIS が改正されその方式は 図7.18,19,21 のように大きく変更された。これに関する JIS だけでも 13 種類(表7.2)に規定され、その パラメータの数は 70 を越える複雑なものになった。しかし▽記号が長く使われ、今も使われ続けているようである。新 JIS は表面性状が精密に測定できるようになったことや、ISO に整合させるための変更であり、未知の用語も多く関連JISを精読しないと理解できないものである。しかし超精密を要する部品以外は、図7.16 のように簡単な表示も可能である。図7.17 の換算により、算術平均粗さ Ra や最大高さ Rz などの表面性状を指定することが出来る。尚 機械加工の種別による表面粗さの程度を図7.22 に示した。



表面粗さ

7.4.10 幾何公差

付加記号 幾何公差とは「図面上の品物の形状、姿勢、位置振れの許容差の総称」ということであるが、要するに公差のことである。寸法公差だけでは表現できない品物の形状を、幾何公差で表現するのである。幾何公差についても、寸法公差と同じく、普通幾何公差が決められており、それは 表7.10 のようになっている。これを指定する場合は図面中に JIS B0419 Hのように記入する。さらに、精度を必要とする場合はJIS-B0021,0022,0023などの規定により指定する。 図7.23 及び図7.24 にその一部を示したが、新しい用語も多く、これだけではただ眺めるだけでしかない。
真直度公差や平面度公差など図7.24における単独形体の公差は比較的簡単であり、同図表示例に示したようなものになる。これに対し平行度公差や位置度公差などの関連形体の公差はデータムを用いる指定であり、表示例にみるように容易ではない。データムとは公差を指示する対称部分の基準となる部分を指示す幾何公差る記号であり、図7.23 のデータム指示欄にある三角印とその上の□の中の文字を含んだマークのことである。この場合の三角の 色は黒も白も意味の違いはない。 その上の□のなかに入れた英文字がもう一つの指定位置(公差記入枠)にも表示され相互の位置関係が特定される。図7.24 の関連形体の表示例にその幾つか示した。幾何公差に関してはこれだけではまだまだ説明不足であるが、これ以上は深入りしないことにする。表面性状と同じく、幾何公差も奥が深く関連 JIS を紐解かないと、とても全容は掴めないからである。ここでは表面的なことのみ知って、これからもっと先に進む人の手がかりとなればよい。

普通幾何公差

7.4.11 ねじ

ボルトの描き方 ねじは最も基本的な機械品であり、製図で最初に学ことになる。一口にねじとっても種類は多く、メートねじとインチねじ(ユニファイねじユニファイねじ)に大きく分類される。通常使用されるねじは「一用メートルねじ」としてJISB0205 に規定されている。このほかのねじに関する JIS 規格の一部を 表7.11 に示した。ボルトの描き方は図7.25のようであり、ねじの指定も図中にされたように指定する。ねじ穴は 図7.26 の(a)または(b)のいずれでも良い。
(c)はかくれ線と直径の表し方であねじ関連JISり、穴の外形線または雄ねじの内径線は図のように 3/4 の円とする。種類の多いボルトを簡単に描くために JISB-0002-3 には 図7.27 に示したような略記法が定められている。メートルねじの場合、呼び径とピッチは 表7.12 の組み合わせが優先的使用することが勧められている。


ねじ用語
(1) おねじ、めねじ:円周外面に切られた、円周内面に切られたねじ。
(2) 一条ねじ:一本のねじ山を持つねじ、二条ねじ、三条ねじがある。
(3) ピッチ:ねじ山の山頂と山頂の距離、一回転で1ピッチ進む。
(4) リード:1回転で進む距離。二条ねじなら2ピッチ進む。
ねじの優先使用例(5) ねじ山の角度:隣り合うねじ山とねじ山の角度、通常60°。
(6) 右ねじ:時計方向に回すと前進するねじ、左ねじ:右ねじの逆。
(7) ミニチュアねじ:呼び径の小さいねじ、直径1.4以下0.3mmまで。
(8) ユニファイねじ:直径をインチで、山数を1インチの数で表す。
(9) 管用ねじ:管(流体機器)の接合に用いる管のねじ、平行とテーパがある。ねじ記号:テーパはR1/8、平行は G1/4 のように表す。
(10) メートル台形ねじ:ねじ山が台形になっている。プレスやジャッ キに使用。ねじ記号:径 40、ピッチ 7 の場合は Tr 40×7 とする。
(11) 呼び径:ねじの寸法を代表する直径で主としておねじの外形の基準寸法を使用する。
(12) フランク:山の頂と谷底とを連絡する面。軸線を含んだ断面形では一般に直線になっている。
(13)メートル細目ねじ:ピッチの小さいねじ。B-0207(1982) に規定されていたが、2001 年に廃棄、B-0205 に統合された。

7.4.12 軸受

転がり軸受け軸受も詳細を描くことはほとんどないであろう。軸受メーカーによる既製品があり、JISに決められた製品を使用することで十分こと足りる。それらを分類すると表7.14 の通りである。
極めて種類が多く、また言葉の意味を理解するのはさらなる勉学が必要である。
これにもまた図示するための簡略法があり(JISB-0005-3)、その一部を 図 7.30 に示した。その応用例は 図7.29 のようになる。図 7.28 に示した軸受はもっとも多く使用されるころ軸受であり、このほかに滑り軸受がある。
この滑り軸受に関する JIS B-0163 は 2007 に B-0162 は 2006 年 に発行された。
尚軸受の呼び番号はたとえば 7210 CDTP5 とある場合、下のようになるが、慣れるまでは時間がかかる。

軸受けの分類

軸受けの簡略図示法

7.4.13 ばね

コイルばね  ばねは他の機械要素と異なり、寸法や形状だけの表示では不十分である。それは力を受けて縮んだときの発生力が重要であり、これは文字で表現するしかない。故に形状と共にばねの詳細を記した要目表が必須である。その一例を圧縮コイルばね(図7.31)に対する要目表の例として表7.15を示す。ばねの場合は既製品もあるが、表7.17に示すように種類が多く、その殆どは設計することになる。当然要目表の内容も種類によって変わる。
単に図面を描くことが製図ではないことを、ばねの場合によく示されている。
ばねのサイズ、寸法はB-5012に圧縮コイルばねについてのみ規定しているが、他の多くはすべて設計計算で求めることになる。製図は設計と切り離すことはできない。
ばねにもまた簡略図示法があり、図7.32にその数例を示した。図中のa の図がbのように簡略表示ができる。詳細はJIS B-0004 に述べられている。
ばねの形状分類



7.4.14  歯車

歯車 歯車は動力を様々な速度や方向を変えて伝える部品である。歯車もまた製作図を描くまでもなく、メーカーの既製品が数多くあり、それを利用できる。しかし歯車は技術の進歩で製作が容易になり、独自の歯車を設計しても、あまり支障はないかもしれない。その場合必要になるのが 表7.20 に示したような要目表である。
歯車にも多くの種類があり、それらを 表7.18 に示す。
歯車用語
(1) モジュールm
「ピッチ円の直径dを歯数zで割った値」であり、それをmm単位で表したものである。
   m=d/z   尚 円ピッチpは p=πd/m である。
歯車関連JISモジュールは歯の大きさの指標となる。
(2) インボリュート曲線
円筒の外周に糸を巻いて、それをほどいて行くときその糸の先端の軌跡である。 滑りがなく製造しやすい等多くの特徴があるので歯車の代表的なものになっている。
(3)圧力角
歯面の一点(ピッチ点)においてその半径線と歯形への接線とのなす角度である。(図7.34参照)
20°が多く使われる。

歯車の簡略図

7.4.15  溶接

溶接法の分類 溶接とは文字通り金属を溶かして接合することである。熱可塑性プラスチックも溶接は可能であるが、この場合は融着またはパラスチックの溶接と言ったりする。金属を溶かす方法は電熱、ガス、化学反応熱などがあり、表7.22 に示したように多くの方法がある。溶接される素材の形体や方法手段が多様であっても、溶接ということばで一括に表現される。溶接を指示する方法は JISB3021 に詳細に規定されており、その一部を 図7.38 に示す。突き合わせ溶接のI形は薄板の場合に用いられ、厚板は接合部に開先という溝を設けるがその形はV形、X形など 10 種以上になる。これらの記号は 図 7.38 の点線の枠の中に示した矢印記号を用いて溶接箇所を矢で示し、基線の上下に指示する。基線の下に記せば、溶接は矢の側または手前、上に描けばその反対という具合である。なお基線に示したS、R,などの文字にもそれぞれ意味が付されており、それらの具体例は前述の JIS に多くの実例が示されている。図7.37 に示した溶接の指示記号は最も簡単なものである。

溶接基本記号

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