第五章 目次 5.1 長さ 5.2 質量 5.3 時間 5.4 面積 5.5 体積 5.6 速度 5.7 電磁波
5.8 エネルギー 5.9 温度 5.10 熱伝導率 5.11 音圧 5.12 圧力 5.13 電気抵抗率 5.14 密度
5.15 濃度(%) 5.16 濃度(pH) 5.17 粘度 5.18 ヤング率 5.19 粒度 5.20 価格
コーヒータイム(5)擬態 第五章 執筆後記
地球は自転および公転をしている。ゆえにここでの速度は地球を基準としている。しかし地球の自転公転の速度もおなじデータとして並べるのは矛盾がある。この場合は太陽を基準としているので
図E には赤字で示した。さらに太陽系自体も移動している軌道があり、さらに銀河系自体も隣のアンドロメダ星雲(200 万光年離れている)方向に移動しており、30
から 40 億年後に衝突する?とされている。宇宙全体が動いているなら絶対静止系は何処にあるのか。こんなことを考えると「時間」の場合のようにドツボにはまる。
さて地球基準でなら速度にはゼロがあり、最高速度は光の速度(c=299,792,458 m/s)である。
ゼロに近い現象を速度というにはふさわしくないと思うが、進化論における斉一説では堆積層の生長速度を0.2 mm /年 としている。これを上の単位に換算すると6.34×10−11 m/sとなる。これが正しいか否かは別にして地質柱状図はこれに基づいている。ついでゼロに近い速度が石筍や鍾乳石等の生長速度である。「雨だれ石を穿(うが)つ」という言葉があり、雨だれが石に穴を開ける逆の現象が石筍などの生成である。
音速は粗密波(縦波)であるから、気体、液体、固体を媒質として伝播する。故に真空中は伝わらない。空気中の音速は空気の温度や湿度によって異なり、音速が
340 m/sとされているのは 15℃ のときの値である。実験式に基づく音速(υ)の計算式は次のようになる。
υ= 331.5 + 0.6t (t:温度℃)
空気の密度が高くなると早くなり、液体、固体の順に密度が高いと早くなる。
人工衛星を打ち上げ地球の周りを回るためには、決まった打ち上げ速度が必要である。この速度を第一宇宙速度という。人工衛星の遠心力と地球の万有引力が等しいことからその速度
υ(m/s)を求めることができる。地表をすれすれに回るつまり地上と衛星の距離を無視すれば人工衛星の遠心力 Fe は Fe = mυ2/R
m:人工衛星の質量(kg)、
R:地球の半径 6.4×106 m
万有引力 Fb は Fb = GmM/R2
G:万有引力定数、 M:地球の質量(kg)、
Fe = Fb であるが Fb は地球上では重力加速度により Fb = mg が成立する。
故に Fe = mυ2/ R = mg より
となる。
g=9.8m/s2 、R = 6.4×106 m を代入して
= 7.9×103 m/s = 2.84×104 km/h (第一宇宙速度)
地球の円周は 6.4×106×2×π=4.02×104 km だから 4.02/2.84 = 1.41h となり、
1 時間 25 分で地球を一周することになる。
静止といっても実際に静止しているわけではない。地球の赤道上の円軌道を地球の自転に合わせて同じ周期で回っているから静止しているように見えるだけである。ここで地球と同じ周期で回る軌道を求めてみる。地球の自転の角速度をωとして運動方程式から静止衛星の軌道半径rを求める。
mrω2 = GmM/r2 より
そして
となる。
地球の自転の角速度は ω =2π/T =2π/24×60×60 = 7.27×10−5(rad/s)
g=9.8、 R = 6.4×106 m の値から r= 4.2×107 m となる。
このときの速度は υ=rω =4.2×107×7.27×10−5 =3,053m/s=10,990 km/h である。
なお 地球の引力圏を抜けだし人工衛星となるための打ち上げ初速度を第二宇宙速度という。 この速度は第一宇宙速度の √2 倍であり、約 11 km/s である。
