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第五章 物質量の比較

第五章 目次   5.1 長さ  5.2 質量  5.3 時間   5.4 面積   5.5 体積  5.6 速度   5.7 電磁波  
5.8 エネルギー   5.9 温度   5.10 熱伝導率  5.11 音圧  5.12 圧力   5.13 電気抵抗率   5.14 密度 5.15 濃度(%)   5.16 濃度(pH)   5.17 粘度    5.18 ヤング率   5.19 粒度   5.20 価格  
 コーヒータイム(5)擬態   第五章 執筆後記

5.19 粒度 (m)

粒度とは粒子の大きさを表す単位であり(m)で表す。細かいから粒子と言うのであるが、メートルが単位では大きすぎるので μm を使用する。粒子は必ずしも球形ではなく、凹凸もあり複雑なものもる。
測定方法も「ふるい」の目開きや沈降法、顕微鏡法、光散乱法、電気抵抗試験法などがあり、いずれの方法によってもその結果を粒径とする。ふるいの目開きとは,ふるい網の目の寸法のことで,以前はメッシュ(1インチ当たりの網目の数)で粒度を表していたが、使用される針金の太さにより目開きが異なり、不正確なので最近ではふるいの目開き(μm)で表現されている。

1. 粉体の世界

細かい固体粒子の集まりをここでは粉体という。粉体は個体でありながら液体のような流動性を有する。また微粉は比表面積が大きいために付着凝集という現象が生じる一方で空気のように軽く浮遊しやすくなる。 その他粒子の形状、強度、電気的光学的音響的性質や、親水性、疎水性などの性質が粒子の総合的性質を決定する。このような粉粒体は共通した法則に従っているように見えるが、まだ分かっていないことが多い。それでも粒体は工学的にも、日常生活の中でも重要な位置を占めている。膨大な量の様々な種類の粉粒体が全世界で生産されており、大きなエネルギーが消費されている。 日常品として歯磨きや化粧品、コーヒーや麦粉などの食品から医薬品、そして工業的には化学薬品,電子機器、塗装、接着、コンクリート,セラミックなど、また自然にはエアロゾール、黄砂、土石流、液状化現象、粉塵,などなど粉粒体の研究課題は非常に広範にわたっている。ところが粉粒体の挙動を調べようとすると、複雑すぎて最先端の物理学でも解決できていない。そこには新しい理論が必要とされるのかもしれない。

2. ナノテクの領域

「ナノテク」とは「ナノテクノロジー」の略で、10億分の1メートル(ナノメートル=0.001μmの世界の技術である。地球の大きさの10億分の 1 はパチンコの玉程度である。「ナノテク」は日本の「セラミックス」の研究から生まれた言葉であり、微粒子が起源である。ナノテクは最先端の科学技術として期待されており、それはより高速な通信やコンピューター、安全で高度な医療などには欠かせない技術である。ナノサイズは分子の大きさの数十倍の程度であり、究極的には電子1個でon-of が制御できる装置を目標とされており、夢の電算機が可能となる。ナノテクノロジーはあらゆる産業に応用しうる基盤技術である。ナノテクを活用することで、既存製品の著しい性能向上が可能となるだけでなく、まったく新しい製品・産業を創出することも夢ではない。産業界だけでなく、国や地方自治体、大学もナノテクに大きな期待を寄せ、多額の予算をかけてナノテク振興策を打ち出している。

3 大気汚染

黄砂 黄砂現象とは中国のゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などから強風により大気中に舞い上がった黄砂粒子が浮遊しつつ降下する現象をいう。日本にまで来る黄砂は春に観測されることが多く、時には空が黄褐色に煙ることがある。黄砂粒子はいったん大気中に舞い上がると、粒径が10μm以上の比較的大きな粒子は重力によって速やかに落下するが、粒径が数μm以下の小さな粒子は上空の風によって遠くまで運ばれる。
黄砂現象は1km2に1〜5トンの降塵となるようであるが、1m2 に換算すれば1〜5gである。それで視界が10km以下になることを黄砂現象とされているが、単なる自然現象であり、今始まったことではない。「春の野に 霞たなびき・・・・・・」と万葉集でも歌われており、この霞が黄砂であり、ずっと以前から続いていることである。しかし近年、中国の大気汚染物質を巻き込んで飛来するとなればその方が問題である。
エアロゾル粒子 大気には気体成分以外に液体または固体の微粒子が含まれておりこのような物質をエアロゾル粒子と呼ぶ。エアロゾル粒子には自然起源(黄砂もその一つ、他に海洋、火山等)及び人間の活動(鉱工業や燃焼)に伴って放出される。海洋からは海塩(波の気泡の水分が蒸発して塩分が固体の粒子となったもの、直径約2ー40μ mのNaClの微粒子)及び海洋生物の代謝によって生じる硫酸塩エアロゾル粒子がある。火山からは岩石の微粒子を大量に放出し、またSO2は空気と反応して硫酸塩エアロゾルを生成する。車の排気ガス、工場からのフライアッシュ、アスベスト、硫黄酸化物や窒素酸化物が人為的なエアロゾルとなる。
杉花粉 花粉症の原因としてやり玉に上がる汚染物質である。日本では一千万人以上が花粉症に悩まされているという。その原因が杉花粉である。農林省の推奨で植林した杉が大半であり、しかも使用されない杉林は野放しである。故にこれは人災だということにもなる。

粒度