第五章 目次 5.1 長さ 5.2 質量 5.3 時間 5.4 面積 5.5 体積 5.6 速度
5.7 電磁波 5.8 エネルギー 5.9 温度 5.10 熱伝導率 5.11 音圧 5.12 圧力
5.13 電気抵抗率 5.14 密度 5.15 濃度(%) 5.16 濃度(pH) 5.17 粘度 5.18 ヤング率
5.19 粒度 5.20 価格 コーヒータイム(5)擬態 第五章 執筆後記
電気抵抗率とは電気の流れにくさを表す量である。材料が長ければ抵抗は大きく、断面積が大きければ抵抗は小さくなるのは水道のパイプ と同じである。このうち、導体は、温度に比例して抵抗率は上昇するが、その上昇の程度は材質によって異なる。また半導体は温度が上昇すると抵抗率が下がる特性がある。これは敏感に抵抗率が変化し、不純物の混入度合いでも大きく変化する。この性質はサーミスターとして利用されている。絶縁体における温度と抵抗率の関係はあまりよく判っていない。電流を通さなければ絶縁体であり、通しやすいものは導体である。この中間のものを半導体という。
材料の抵抗値Rは長さLに比例し、断面積 A に逆比例する、また材料の種類にも比例するからその定数をρとして、これらをまとめると次式となる。
R=ρL/A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(K)
R:(Ω)、 L:(m)、 A:(m2)、 ρ:(Ω・m)
抵抗がゼロ 抵抗がゼロとは(K)式で ρ が ゼロということである。そういう物質は存在しないはずであった。しかし 1911 年 オランダのオンネスは液体ヘリウム−268.8℃(4.2K)で水銀を冷却し抵抗がゼロになることを発見した(超伝導)。1933
年にはマイスナー効果(完全反磁性、物質内部の磁場がゼロになり、磁気浮上現象が起きる)が発見される。さらになぜ抵抗がゼロになるかの理論的説明は
1957 年に超伝導の標準理論となったBCS理論が発表される。そして 1987 年液体窒素−196℃(77.4K)で超伝導を示す物質が発見され、大フィーバーが起きる。液体ヘリウムは高価であるが液体窒素なら実用可能な範囲内ということである。これを高温超伝導物質という。
−196 ℃ をなぜ高温というのか。これは一種の業界用語であり、−268 ℃ と比較するから高温なのである。さらに高温を目指して研究は続き現在は
160 K も視野に入っているという。抵抗ゼロは大きなメリットがあり、応用としては高速大容量コンピューター、磁気浮上式鉄道、電力の生産輸送等がある。しかし実現はまだ先のようである。
電気抵抗率の逆数が電気伝導率σである。
σ =1/ρ =L/RA =(1/R)(L/A)・・・・・・・・・・・・・・・ (L)
R:(Ω)、 L:(m)、 A:(m2)、 σ:(S/m)
1/R の単位はジーメンス(S)であるから σ の単位は (S/m)となる。電気伝導率は水に関して多く用いられ、その値は非常に小さいので通常 μS/cm で表示される。
導体と絶縁体中間にあるものを半導体という。(詳細は2章.4.4参照)
絶縁体といっても電気を通さないわけではない。その量が少ないということである。ふつうの電気配線には電線をプラスチックやゴムで被覆する。非常に
細い電線は、エナメルのうすい膜で絶縁される。熱のある所や高電圧など使用する環境に対して、絶縁以外の性能も要求され、雲母(うんも)やガラス繊維、磁器、陶器、ガラスなども使われる。ポリエチレンやポリスチレンは高周波の絶縁に、ポリエチレンフィルムはコンデンサーに、フッ素樹脂は高温部に、というように使用箇所が決められる。
